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プロフィール
よこやま
よこやま
1964年5月29日生まれ
横浜在住
小学生の頃、ルアーフィッシングにはまる。以後、釣りから離れるものの、渡米先のNYでフライフィッシングにはまる。帰国後、仕事が忙しくなり、釣りが出来なくなる。しかし、机に座りつづけるプログラミングの仕事だけでは精神的、肉体的にいかんなぁと思い、釣りを再開。トラウト、シーバスをやっていたところ、エギングに出会う。以後、エギング中毒重症続く。。。最近はカワハギ、タイと船釣りにもはまる。嗚呼、釣りは楽しすぎです。 と、思っていたら、人生忙しくなり、6年釣り世界から逃亡。2017年本格復帰。
オーナーへメッセージ

2006年05月27日

胴長58cm 5.4kg 巨大アオリイカ

胴長58cm 5.4kg 巨大アオリイカ


2006年5月1日 八丈島
PM6時30分頃 底土港右先端 どん底

7メートル前後の南西の風が吹く中、追い風の底土港で投げつづけるもアタリすらない。昨日の昼に八重根港で3.3kgをあげた後、2回ほど強烈なバラシ。烏賊はいるはずだ。ずる引き、スラックジャーク、トリプルアクセル、グラインディングジャーク、1段シャクリ、2段シャクリ、12段シャクリ(9段がやっと)、3回連続横ジャーク、連続トゥイッチ、そして長いテンションフォールとステイ。時折、ベールを戻してのフリーフォールも試みる。思いつく限りの手法を組み合わせて試すがまったく反応がない。挙句、根掛り。横で黙々と自作6号エギを投げていた地元釣り師に「お~、そんなんでも(小さいエギ)でも根掛りするんだぁ~」とか言われる。 「底だけはちゃんと取ってますからねぇ、底だけは……」と内心つぶやく。しかし妙な根掛り。ラインを引くとナイロンで釣りをしているみたいに1メートル以上にゅう~と引っ張れる。「ロープっすかねぇ?」と聞くと、「ロープなんかないよ、ここは!」とのこと。後から来て私の釣り座のすぐ横に陣取られ、少し機嫌が悪くなっていたが、根掛りがきっかけで会話が成立。「許そう」という気持ちになる。しばらく根掛りを外そうと苦戦するものの、リーダーが途中から切れる。嗚呼。


PM6時40分頃 底土港左先端 転機

新しいエギを付け直して気分も一新。 左先端にロッドを持ってちょいと移動。ダイワのSTX-922MHで得意の超ロングキャストで沖を攻め続ける同行の釣り師匠松矢氏にちょっかいを出す。煙草に火をつけ、厳しい状況について少々話す。ふと横を見ると許したはずの地元釣り師が私の釣り座にクーラーを移動している。「ここ取っていい?」とすごく嬉しそうな顔で言われる。思いとは裏腹に「いいです、いいっ!オッケー!どうぞ!」と2度目の「許しッ!」を発動する。満面の笑みを返されて、微妙に嬉しくなる。しかし、彼も根掛り。「おおっ!こりゃロープだぁ!」だから言ったでそ……。慈愛光線を投げかける。

釣り座も取られたので、師匠松矢氏の右横で間借りして投げさせてもらう。松矢氏の華麗なるロングキャストの横で投げるのは、あまり気分の良いものではない。華麗さはある意味威嚇である。私の下手なキャストでも、ダイワSTX-84Hや93Hならば気持ちよく飛んで行くこともある。技術の低さをロッドでカバーする。飛距離では負けても、しゃくりは負けない。しゃくりで威嚇しようと思うが、相手にされない。

ああ、飛んだぁ、とか思ってしゃくっていると、再度根掛り。今度はリーダーも切れて、ラインシステムを組みなおす。風が吹きすさぶ中『エギングファイルII』でにわかおぼえたノーネームノット改スーパーエギンガー重見ノットはいい感じ。右横では地元釣り師がペットボトルをラインに通して、根掛りを外そうとしている。なるほどぉと感心する。しかし、外れない。ナイロンラインが切れたようだ。ペットボトルが流れていく。慈愛。
それにしてもまた私のお気に入りの一軍エギが海の藻屑となった。嗚呼。

PM6時50分頃 底土港左先端 嵐の前の静かさ

強風にあおられ、釣り座も取られ、なんだかつらくなってきたので、同行の釣り師匠松矢はんに「そろそろ風のあたらなそうな神湊の外灯の下でも行ってみる~?」とやんわりお伺いをたてる。が、さすが師匠。「横さん、僕はシーバスウェーディングで鍛えてますから、回遊待ちにはなれているんですよ。もう少しここで頑張りましょう」なんだか説得力のあるお言葉。気合を入れなおして、エギを替えてキャストする。エギは最近かなりお気に入りのMONSTER-ONE/DEEP赤-パープル/ピンク 4.25号。白アワビシートがモンスターに効くという噂なので、ちゃっかり細長く切って貼り付けてある。追い風に乗っていい感じで飛んで行く。風でラインだけ無駄に出て行くのでベールを戻す。しっかりフォールさせたいので、まぁその間一服、と思うが風でぜんぜん煙草に火がつかない。うぉ、このままじゃぁまた根掛るとあわててしゃくる。

PM6時50分頃 底土港左先端 戦闘開始

「うは!また根掛りやぁ!」
「横さん、釣れてるって!」

確かに弓なりにしなった84Hの穂先がずいんずいんしている。ロッドを45度に立てたまま、ゆっくりリールを巻く。Exist2506のスプールを見ると、巻いているのにドラグがずるずると出て行くだけ。ドラグを絞めようかなと思った矢先、少し巻けたのでロッドの重みに耐えひたすら同じ速度でゆっくり巻く。とにかく浮き上がらせなくては、とだけ考えていたような気がする。前日の3.3kgより明らかに重い。夢の4kg?否、もしかしてロープか傘か?気が付くとリールを巻く左手には100円ライターを持ったまま、唇には火の点いていないラッキーストライクをくわえたままだ。

腕が相当つらくなってきた。するとロッドがふと軽くなる。20メートルぐらい先の暗い海面に烏賊が浮いた。PETZLのヘッドランプ、 ティカXPを点ける。烏賊がいるとおぼしき先を照らす。 なんだかでかい!とてつもなくでかい!ていうか、エイリアンかお化け。ふと気分はゴーストバスターズのビル・マーレイになる。バックグラウンドミュージックはファイナルファンタジー8の戦闘シーンの曲。これは気持ち半分嘘だけど、半分マジ。

怪しき巨大烏賊はぬぉ~っと海面を寄ってくる。腕の痺れは相当のもの。ここでヒーロー松矢師匠が颯爽と自分のギャフを構える。烏賊がさらに寄る。ギャフは海面近くに。テンションを抜くまいとロッドを立てふんばる。ジィ~~~~~~~~~~~~~~~~~と、全速力でバックギアに入れた車のエンジンのようなドラグ音。明かりとギャフの気配か、烏賊が走り始めた。

再度なんとか寄せる。もう堪忍やぁ。う、腕がぁぁ。松矢氏のギャフが海面をズブリッと刺す音。

「うわっ!外れた!」
「ジィ~~~~~~~~~~~~~~~~~」
「あっ!まだ外れていないッ!」

烏賊が垂直にどんどん潜る。
「ジィ~~~~~~~~~~~~~~~~~」
「もう少しほうっておこう!」

気が付くと、地元根掛り釣り師の人も、他の釣り師も周囲に集まってきている。

また烏賊が浮いてきた。

「横さん、竿持ったまま下がって!」

堤防際に烏賊を寄せようと努力する。下がったので私からはもう海面は見えない。松矢師匠がギャフを入れる。私には彼の背中しか見えない。すると、今まで見たこともない物体がでろんと防波堤の上にあがった。

「なんじゃこりゃぁぁぁ」
「でけぇ~~~」
「うわ~~」
「やっぱいるんだね、火星人!」
「おめでと~~う!」 

後でわかることになるが、胴長60センチ、重さ5.4kgの烏賊だった。

PM7時10分頃 底土港左先端 感謝

烏賊はあがった。私は放心状態で烏賊を見つめている。気が付くと松矢師匠はロッドを振っている。地元釣り師も必死になっている。柳の下の烏賊狙いだ。おずおずと松矢師匠にたずねる。

「ねぇ~、写真、デジカメで撮ってぇ~」
「もちろん!……あ、電池ない!」

なんとかデジカメ再起動(?)で1枚だけ撮るのに成功。
胴長58cm 5.4kg 巨大アオリイカ
この後、「烏賊につけないでよ!」と冗談を言われつつもメジャーを借りて、しっかり烏賊につけて計ると胴長が60センチあった。

とても私一人であげられた烏賊ではなかった。松矢師匠がいてこそである。あふれんばかりの感謝の気持ちであった。彼は釣りつづける。華麗なるキャストで。他の釣り師が私の烏賊の足を通りがけら踏んで驚いた。「こんな所に置いてたらいかんですよねぇ」と烏賊を灯台の下の隅に寄せる。私は興奮と放心状態で、1回キャストするも、もう釣りをできる状態ではなく、また烏賊の前に座り込む。彼はまだ生きていた。目が合った。2本の一番短い触手を私のほうに向けて揺らしている。

ほんとうにすごい烏賊だ。私は彼がここまで育つ過程を想像してみた。多分、私よりも真剣に生きた1年だったのだろう。すごい1年だったのだろう。私のこの1年も考えてみればかなり大変だった。奴に尊敬の念がじわり。ちょっと目頭がじわり。ごめんな。合掌。……でも、食べるよ。


PM7時30分頃 底土港 最後の戦い

振り返ると松矢師匠は必死にキャストしている。いざ、食べる方に意識が向くと、強風の中、烏賊が防波堤の上でどんどん乾いてゆくのに気が付いた。このままでは一夜干になってしまう。どうやって車まで運ぶのかも不安になってきた。エバーグリーンのウェストポーチにはA3のジップロックがあるが、到底入る大きさではない。烏賊が乾いてゆく……。松矢師匠は必死にキャストしている……。

「どぉ?」
「僕はまだまだやりますよ」
「ちと、俺、烏賊始末してくるわ。どっかでゴミ袋買って、冷凍してくれるとこさがしてくる。ちともう釣りできへんし」

松矢師匠に4号以上のエギが入ったケースを貸し、なおかつデカイカを釣った同じ予備のエギも、ギャフ入れのお礼に献上し、私は師匠を残して防波堤を一旦去ることに決めた。師匠がさらなる大物を釣ることを祈って。

エギで烏賊をひっかけ駐車場まで歩き出した。途中、今回かなりメインキャストになってきた地元釣り師に「烏賊、見られないようにな!すぐ人が寄ってくるぞ!」と警告される。堤防の先から駐車場まではかなりの距離がある。右手で吊り下げた烏賊が強風にはためく。歩きながら烏賊の足を踏んでしまう。右手を順手から逆手にかえる。手がしびれる。左手に持ちかえる。しびれる。逆手にする。しびれた。力尽きそうになったので、レインコートの袖に烏賊汁がついてしまうのも構わず、右腕に背負う。それでもしびれる。左腕に背負う。ヘッドランプも師匠に貸してしまったので、道を間違える。烏賊汁がジャージや靴にかかる。嗚呼、慣れない堤防はいかん。

なんとかレンタカーにたどりつく。ここでいたずら心。ボンネットの上に烏賊を乗せて携帯で写真を撮ろうと思う。しかし、烏賊がずり落ちる。ボンネットに吸盤が貼り付いて取れなくなる。誰も見ていないのを確認し、ボンネットに貼りついた烏賊と挌闘する。

小さいクーラーになんとか烏賊の下半身、否、足と頭部を突っ込み、もれだした先にA3のジップロックをかぶせる。車を始動させる。

カラカラカラ。

ロッドをバックミラーにたてかけたままだった。ブレーキを踏み、ロッドを車中に折りたたんで仕舞う。危うく、横浜サンスイ海釣り館の山下さんにまたお世話になるところだった。はぅ、まったくもってして平常心ではない。アクセルを踏んで、夜の八丈を走り始める。

PM7時30分頃 神湊港 八丈島フィッシングCLUB 安堵

スーパーに行けば良いのか?ゴミ袋はどこにある?借りている部屋の冷蔵庫には入らない。慣れない八丈で道に延々と道に迷って、朝まで師匠松矢氏をを堤防に置き去りにするわけにはいかない。悩んだ。

そうだ、前日6号のエギを買った八丈島フィッシングCLUBさんに行こう!なんとかなるはずだ、ただしまだ開いていれば。海沿いに車を走らせ、神湊港に着き交差点を曲がる。明かりが点いていた。

「すみませ~ん、ちょいと大きい烏賊つれたんで、計ってもらえますかぁ」

店の中には常連さんなのか、数人の方がいた。みんなガヤガヤと外に出てくる。小さいクーラーから烏賊を引っ張り出す。

「お~、大きいじゃん」

八丈島フィッシングCLUBの久保田さんが検量すると5350gだった。かなり飛び散った烏賊汁と乾燥度合いをおまけして「5.4kg!」ということとなった。メジャーで計ると、さっきは胴長60センチだったのが58センチだった。縮む?烏賊って?

胴長58cm 5.4kg 巨大アオリイカ
(この話続く。。。)


ダイワ ソルティスト STX-EG84H-HD(エメラルダス)
ダイワ ソルティスト STX-EG84H-HD(エメラルダス)


今回使用したロッドです。前進モデルのモンスターワンから格段に進歩しています。軽さや感度ばかりでなく、しなやかさや操作感の向上には使う度にうならされます。




ダイワ イグジスト 2506
ダイワ イグジスト 2506


今回使用したリールです。ラインはPE0.8号(エギンガー)。リーダー2号(エメラルダス)。釣具屋さんで触った瞬間、「ああ、飲み代が消えたなぁ」と観念しました。文句なしですわぁ。




ダイワ 餌木イカ名人 MONSTER ONE・DEEP 丸針
ダイワ 餌木イカ名人 MONSTER ONE・DEEP 丸針


今回ヒットしたエギ。最近、これで釣れ続けています。フォールでオートマチックに烏賊がエギを抱くという感覚でしょうか。




ダイワ エメラルダス MDスクイッド
ダイワ エメラルダス MDスクイッド


私の定番エギ。信じているせいもあるんでしょうが、周囲で釣れてなくても何故かこのエギで釣れることが多いです。MD4号、3.5号、それに上記モンスターワンが最高です。




あわび本舗 最高級アワビシート
あわび本舗 最高級アワビシート 日本アワビ/ナチュラル


貼って安心、釣れて満足。貼らないと、シャクてて不安。雨の日はせっせとあわびシート貼りですわぁ。



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Posted by よこやま at 15:05│Comments(4)エギング
この記事へのコメント
イカの神どの

ブログオープン、そして
改めて
巨大イカGET
おめでとうございます!
Posted by maimai貝 at 2006年05月29日 14:09
はじめまして!
デカイですね~!!
こんなデカイの初めて見せてもらいました。
ホント羨ましい。
明日から更に精進します。
おっと、おめでとう御座います!!!
Posted by おおとも at 2006年05月31日 00:36
maimai貝さま、お久しぶりです。
おおとも様、いつも記事など拝見させて頂いております。書き込み恐縮です。ありがとうございます。しかし、昭和39年でしたとは!
Posted by よこやま at 2006年05月31日 23:35
すごいですね
Posted by takeuchi at 2006年06月18日 19:12
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胴長58cm 5.4kg 巨大アオリイカ
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